7日もまたすごい数の感染者の報告が続きました。実効再生産数も1.27まで上昇しています。正直なところ、自分が予測していた数字より倍近く多い数字でした。予測としては「完敗」です。
いっきに感染者が増え、オーバーシュートを懸念する声が出そうですが、実効再生産数はまだ1.27なんですね。
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本日、災害医療センターよりFAXをいただきました。病棟再編により、コロナ受け入れを増やし通常診療の制限に入るそうです。
コロナの重症化で死ぬかもしれない状況に、公的病院として対応を強化する使命感を持っての決断と思われます。まずは敬服いたします。
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さて、ここで問題です。日本人の死因統計でトップは何でしょうか。
これは2020年も、おそらく2021年がどんなにひどい年であったとしても、癌の首位はゆるぎないと思います。
その次は心疾患(虚血性心臓病:心筋梗塞など)です。その次に肺炎が来るでしょう。
昭和ではトップだった脳血管障害はずいぶん下がりました。
コロナはこれらの疾患より、ずっとずっと少ない数しか亡くなりません。
なのにこれらのコロナ以外の病気による救命ができない状態になることが心配です。
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政府が心配している医療崩壊は、どのレベルなのでしょう。上記の状態が医療崩壊とするならば、通常医療の受け入れを制限するという話は逆に思えます。
しかし、コロナにかかってしまったらどうにもならないという不安など、世の中に様々な不安が渦巻き、集団的なパニック(恐慌)を引き起こすことが医療崩壊と定義づけることもできます。そう考えると、公的医療機関で通常医療を制限しコロナに対応する道理が見えてきます。
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集団心理が引き起こす動乱は、常に悲劇を引き起こします。3月末までコロナウィルスの流行は下火になることはありませんので、気を確かにもって対応していきましょう。
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最後に、やはり現在の感染報告数はすこし修飾された部分が大きいと思います。9日の感染者報告数と、週明け12日の入院患者数が一つの目安です。そして来週末には感染報告数が頭打ちになってくるのではないかと思います。(そう期待したい)