経過の予測

9月 18, 2019 診療情報

経過の予測

上記の図は、終末期の医療の説明によく使われます。全くこの通りになるわけではなく、患者さんの経過の予測にはさまざまな要素が絡みますが、大まかにこのような予測は当てはまります。

がん患者さんは、ある変曲点を迎えると、死へ向かう過程は他の疾患に比べて予測しやすいです。

対して、心不全などでは治療に反応してくれれば復活が見込めますが、急性増悪を繰り返しながら徐々に生活機能も落ちていき、いずれ臓器がもたなくなってしまいます。治療に反応するかはやってみないとわからず、在宅医療で検査も十分でなければ本当に諦めるべきかの線引が非常に難しくなります。

老衰の経過は長く、口から食べられなくなったあとも胃瘻などで栄養を与え続けると、生活機能が大きく障害されていても年単位の経過を示す場合があります。逆に、その経過を説明して、いたずらに胃瘻などで延命しないことを選択することが可能であり、医療者と本人、家族のコミュニケーションが非常に重要となります。

3つのモデルの中では臓器不全モデルが最も難易度が高く、当院の在宅医療での看取りも数%程度です。すべて救急車で病院で対応してもらう医師がいてもおかしくはありませんが、当院ではご本人の意思しだいで、緩和の薬剤を駆使して対応させていただくケースもあります。医療者側も本当にこれで良かったかと振り返り反省することが多いケースでもあります。

上記の経過は、多くの方に理解をしていただきたいものです。また、どういう選択をするにしても個人の意思が最大限に尊重されるべきものと考えます。

院長

投稿者:院長

松永宏明 内科医 超音波専門医 1974年鹿児島県生まれ 1999年自治医科大学卒業