2つ以上の検査を組み合わせる

東京都には、真のCOVID-19の感染者がどのくらいいるのでしょうか?

頭の体操(シミュレーション)をやってみました。

仮に1400万人のうち10万人の有病者がいるという前提で計算してみます。

民間の駅前検査をカットオフをいじって、感度90%、特異度95%(多分この設定は無理かな)にしてみたいと思います。報道でPCRは感度が低いっていうんで、思いっきり感度側に振ってみましょう。

そうすると、駅前検査では検査陽性率が5.6%となり、なんと陽性反応的中率は11.5%という計算になってしまいました。ちなみに陰性反応的中率は99.9%なんで、陰性の結果は結構よさそうです。

ここで終わってしまうと、全数検査でも1万人の感染者を見逃してしまいますが、それ以上に70万人の感染していない人を感染者として間違ってしまうため、再検査で現状のカットオフで保健所でやってもらいましょう。感度を80%、特異度を99%ととして、特異度側に振った設定にしてみます。

そうすると、陽性反応は91%の的中率で、陰性は97.5%の的中率になります。

全数検査でやった設定だと、さらに1.8万人の見逃しが出ますが、ほとんどのかたの無実が晴れて解放されます。しかし約7000人が冤罪(偽陽性)となります。この人たちは感染していないので無症状のはずです。

さて、無症状のかたを隔離しないで自宅待機にしている現状では、人権の問題はあるかもしれませんが無用な医療行為は行われないので害は少ないと思われます。でも、PCRだけの2段階検査では2.8万人も感染者を拾えませんでした。

計算結果のまとめ

上記2段階で東京都民全員のスクリーニングをかけた場合、7.9万人が感染者とされ、2.8万人の見逃しと0.7万人の冤罪が生まれる。

これが、「常に自分が感染している前提で行動する」ということの意味になります。PCR陰性は免罪符になりません。

症状がある人に限って精密検査をする方法は、X線CTや血液検査(赤沈・SAA)との組み合わせで、正診率をあげていくことが可能です。重症化を防いで適切な医療が提供されるためには軽症者・中等症者にきちんと上記検査が提供される必要があります。

これが、無症状で検査を受ける意義が乏しく、PCRも症状がある人で適切に運用する意味です。

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