▶Yahoo!基金様からの助成により「新型コロナ自宅療養者の支援体制」を整備致しました。

当院は、国立市を中心に、立川市、府中市、国分寺市を訪問エリアとした在宅医療を提供して8年目となります。

我が国での「新型コロナウイルス感染症」の流行においては、地域医療及び在宅医療の視点から、当院でできることに、率先して取り組んで参りました。

・発熱外来の臨時開設(2020年度冬季・インフルエンザ流行期およびそれ以後)
・自宅療養中の高齢者を対象とした、訪問診療でのワクチン接種
・国立市の地域住民を対象としたワクチン接種(2020年6-9月、午前及び夜枠 約1400名 3回目も追加計画)
・第5波(2021年8月前後)における、自宅療養者支援の構築、
 味の素スタジアムの酸素・医療提供ステーションにおける診療協力(第6波でも継続)

このうち、第5波における自宅療養者支援体制の構築の活動について、Yahoo!基金 第9回「新型コロナウイルス感染症『医療崩壊』防止活動支援プログラム」の助成に採択され、支援を賜りましたので、ご報告申し上げます。

■新型コロナ自宅療養者
 サポートチームの整備

新型コロナウイルス第5波流行時、満床により入院先が見つからず、多くの患者様が自宅療養を余儀なくされる問題が起こった際、当院では、通常の通院が難しい高齢者の患者様を対象とする訪問診療・在宅医療チームとは別に「医師1名と看護師2名」による、新型コロナ自宅療養者専門のサポートチームを作りました。

8月中旬のチーム発足の直後から、第5波の流行が終息し、入院治療が可能になったため専門チームスタッフの実際の出動回数は数件に留まりましたが、当院の専門チーム求人に対し「医療従事者として、新型コロナウィルスへの対応を率先して行いたい」という有志が集まり、今後懸念される第6波における準備態勢ができたことは、大変意義があったと考えます。

また、緊急時の酸素の供給体制の検討も行い、酸素ボンベ・濃縮器の手配のノウハウを積み重ねることができました。第6波以降も継続支援を行う予定です。

■新型コロナ自宅療養者を24時間
 サポートするICTツールの活用

セコムVitalook の医療従事者側の操作画面。
患者のバイタルサインがリアルタイムに把握でき、
異常値のオートアラート設定が可能

当院では2019年からセコム社の遠隔診療支援システム「セコムVitalook」の開発に協力し、「セコムVitalook」の在宅療養患者における活用について、経験値を積んで参りました。

遠隔で24時間「心電計」「パルスオキシメーター」などのバイタルサインの監視ができ、看護師・主治医と患者をテレビ電話で繋ぐ「セコムVitalook」は、新型コロナウイルスの爆発的な流行期に、満床により入院治療がかなわず、自宅での療養を余儀なくされる方々にとって、急激な症状悪化を自動的にICT技術で主治医や看護師に知らせることができるツールとして大変有効です。

また、自宅療養での抗体療法実施中のモニターとしても利用可能です。

当院では必要に応じて、「セコムVitalook」を新型コロナウイルスの自宅療養でご利用いただけるよう整備を行っているところです。今回はセコム社のご厚意により無償貸与となりました。

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